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木の家の寿命はどれぐらいなのでしょうか?耐久性や耐震性、耐火性、耐水性、白アリ対策などを合わせて解説していきます。
木材を腐らせてしまう原因は、腐朽菌(ふきゅうきん)という菌が発生し、繁殖すること。
主に水分によって発生するものですが、水分が発生する原因は湿気などです。
木材腐朽菌が繁殖すると、木材の強度が落ち、カビも発生・繁殖することになります。このカビを好むのはシロアリで、繁殖すると負の連鎖に陥ることに。
木の腐食を防ぐには、木材の防水対策が必要です。
家を建てる時に重視しておきたい「地震に強い家」。「木の家は鉄筋コンクリートの家と比べると地震に弱い」イメージを持つ人も多いようですが、そんなことはありません。耐震性能の基準は建築基準法で定められており、大地震でも倒壊や崩壊しないよう、しっかり設計されています。
使用する木材についても、強度などの試験・研究が重ねられ、ヒノキや杉が木材の中では振動やねじれに強い、変形しにくいという結果が出ています。
木は焚火などのイメージから、燃えやすいと思っている人が多いよう。
ですが柱や梁といった、ある程度の厚みがあれば、構造材の木の表面は焦げるけれど、内部までは燃えにくくなっています。
強度についても同じで、炎に晒されると鉄骨は折れ曲がるけれど、内部まで燃えにくい木材はすぐに強度が落ちるわけではありません。
また現在の住宅は、防火構造の外壁や軒天、不燃の屋根材などの使用が義務づけられています。
近年多くなってきた、台風やゲリラ豪雨などによる水害。
浸水想定区域図や洪水ハザードマップで状況を調べておきましょう。家を建てる前なら状況によっては敷地全体の地盤を高くするなど、対策しておきましょう。
家が流されるリスクを避けるため基礎を頑丈にしておくことも必要。床下点検口を設置し、水が引いた後点検できるようにしておくなどの設備の整備も大切です。
シロアリは暖かい気温と湿った木材が好きです。シロアリ発生することが大きな原因のひとつである木の家の劣化。木材が劣化すると、耐震性能も極端に下がります。
近年では、いくつか防蟻処理の方法があるので、家を建てる際には工務店などに相談してみましょう。
また、シロアリに比較的強い木材を選ぶのも対策の一つとなります。
近年、古民家や和風建築への人気が高まっています。ですが古い住宅には防水やカビ除けなどの加工は施されていません。もちろん耐久性は不足しているため、現在では昔と同じような方式で家を建てることは許されていません。
古い家の魅力を大事にしたいといった人は、古民家や和風建築のような雰囲気のつくりで、現在のさまざまな基準をクリアする必要があります。それが、古い家の寿命を延ばすことにもなるのです。